宇宙混沌
Eyecatch

第7章:愛されキャラ [5/6]

お買い物

「午後から現世で買い物したい奴は挙手ー」
 食事中、審神者が言って右手を挙げた。付喪神だけで現世へ赴くのは緊急時以外禁止だし、審神者もあまり頻繁に本丸から離れられないので、誰かが現世へ買い物に行く時は連れ立って行くのが常だ。
 すかさず、一足先に食事を終えて立ち上がりかけていた乱が手を挙げる。
「はいはーい」
「貴方は出陣でしょう?」
 可哀想に、即座に一期に捕まって半ば引き摺られながら部屋の出口へ。
(しかし私が居ぬ間に現世か……鶴丸殿が主の餌食にならなければ良いのですが……)
 そんな心配を汲み取ったのか、大倶利伽羅がスッ、と無言で手を挙げた。
(俺がそうはさせない……)
(任せましたよ! 大倶利伽羅殿!)
 大倶利伽羅のアイコンタクトにウインクで返すと、一期は弟達を連れて出陣しに行った。審神者が挙げっぱなしの手を振る。
「気を付けてな。……大倶利伽羅だけ?」
「伽羅ちゃんが行くなら、僕も。夕飯の下ごしらえは終わってるし」
「俺も行きたーい」
「清光は借金返してからにしてよね」
 安定が釘を刺し、清光は泣く泣く断念。しかし借金は良くない。
「そうだ、江雪、お前も来い」
「私も……ですか……?」
「お前は持ってる着替えが少なすぎ。あと、和服はどうしても厚着になりがちだから、洋服を買いなさい」
 あと家具買うから力持ち欲しい、とも言われれば断れない。
(現世ですか……)
 分霊となってから行くのは初めてだ。万屋は、審神者達の拠点がある異空間にも設置されているが、それほど多くの品揃えではないし、現世に行けば審神者や付喪神向けの店ではなく普通のアパレルショップもある。伊達組や清光はよく行っているが、そもそも物欲の少ない江雪には縁遠かった。

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