PG124795字愛され系審神者はオカルトが嫌いだ 「では此処に真名をお書きください」 背が高くハンサムな男は、玩具の様な狐の指示に従って札に名前を書き加えた。一人と一匹が居る離れ全体を、強力な結界が包み込む。 「これでこの本丸の刀剣達はこの離れには入れず、私はこの結界
G4693字しがみつく 私、なんで生きてるの? その少女は、ふと、足を止めた。主要な駅と駅とを繋ぐ乗り換え通路の真ん中で、人混みの中立ち止まった彼女に、後ろを歩いていたサラリーマンが悪態をつく。 彼女は小さく謝ってから脇へ寄る。駅ビルのシ
G4097字別離 「主!」 先頭の和泉守が主の部屋の前に小さな人影を見付けた。髪を伸ばし、襦袢の上に上着を羽織っただけの少女、主だ。秋田も眠そうに目を擦りながら隣に立っている。 「起きてたのか?」 「今起きたの」 「主も今の気付いたの?
R18+2044字想い出 沖田君が居た頃は、主の事で喧嘩なんてした事無かったのに。 「乱ちゃんの髪の毛は良いなーさらさらでつやつやで」 「ふふっ」 乱藤四郎は主に髪を結えてもらいながら、嬉しそうに微笑んだ。今日の近侍は彼の役目。しかし、彼の時