宇宙混沌
Eyecatch

第9章:狭間にて [2/3]

「旦那~~途中でせつなと交代になったけど、当然駄賃くらいはくれるんだろうな~~?」
「駄賃と言わず言い値でやるよ。約束だ」
「ホントか!? 旦那は相変わらず気前が良くて助かるぜ。じゃあ一貫文くれ!」
「それだけで良いのか? 路銀くらいにしかなってねえだろ」
「良いの良いの。そんだけあれば親父達も暫くは楽できるだろ」
 孝行者だな、もろはは。おいらはもろはと竹千代、それからせつなにも一貫ずつくれてやる。
 三人に支払いを終えると、せつなの隣に立つ男を見た。退治屋のお頭とも話がつき、翡翠とやらもおいらの船で面倒を見ることになった。翡翠にも一貫手渡す。
「退治屋としての経験は?」
「十五から始めて、六年は経ちます」
「ええっ!?」
 驚いた声を出したのはとわ様だ。
「翡翠って、二十歳超えてるの!?」
「今年で二十二だぞ」
「み、見えない……せいぜい二つ三つ上かと思ってた……」
「へーえ」
 おいらも別の意味で驚く。その歳でまだせつなに何もしていないとか、どれだけ奥手なんだ。
「まあ、よろしく頼むよ」
「あ、ああ……」
 船にもう一組夫婦が居てくれる方が、おいらだって何かとやりやすい。何よりせつなも同じ立場になれば、おいら達にあれこれ言ってこない筈だ。満面の笑みを向けたが、翡翠は逆に警戒を滲ませる返事をした。

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