宇宙混沌
Eyecatch

りんは興味津々 [4/4]

「――って理玖さんが言ってたの! 殺生丸様~お顔の痣消せない?」
 理玖め、余計な入れ知恵を。久々に屋敷に帰ってきたら、りんが殺生丸様に無茶振りをしてきて、わしは溜め息を吐く。
「これりん! 子供じゃあるまいし、駄々を捏ねて殺生丸様を困らせるでない!」
「は~い」
 ふー危ない危ない。実はそこまで殺生丸様が器用に変化[へんげ]できないことがバレるところだった。
「他は変わりないか?」
「うん! あ、でもね、見せたいものがあるの」
 りんは奥の部屋にすっ飛んで行き、すぐにまた舞い戻ってくる。
「どう? 理玖さんが字を教えてくれたの!」
 りんが広げた紙には、左側に整った文字が、そのすぐ右に明らかに筆を握り慣れない字が書かれていた。「りん」と書かれている。
「こっちは――」
「私の名だ」
「そう! 『殺生丸』様! これが『邪見』様で――」
 どうやら家族分あるらしい。たまには理玖も粋なことをするではないか。
 殺生丸様も喜んでいる――のは伝わってくるが、それよりも、わしも驚いたことが一つ。
「理玖めちゃくちゃ字が綺麗じゃな」
 呟くと、殺生丸様は黙って頷いた。

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