七日目 朝
「スツルム殿、そろそろ支度して」
「ん……」
「夜更かしするのは良いけどちゃんと起きてよねー」
ガチャガチャ、バサッ。
「マント似合う?」
「同じ事何回も訊くな」
「え、嘘、僕前にも訊いたっけ?」
「倒れた時に記憶が飛んだのか?」
七日目 昼
「次のお仕事何にしよっか」
「お前に任せる」
「今度は騙されないようにしないとね。あ、港が見えてきた」
「…………」
「……楽しい旅だったよ。スツルム殿は?」
「自分の心に嘘を吐くな」
「…………」
「…………」
「……倒れた事は、本当にごめん」
「別にそれについては怒ってない」
「でも怒ってるよね?」
「あたしは…………」
「『あたしは』?」
「あたしは……『ドランク』なんてもう知らん!」
「ええ~困るなあ」
「…………」
「……でも、『僕』の事覚えててくれて、ありがとう」
「泊まったみたいだね。僕達も降りようか」
「ああ」
カタン。ガチャ、キィ……バタン。