宇宙混沌
Eyecatch

手合わせ


「……という訳で、僕は別にそんな手練じゃないんだけど」
「えーそうなんスか?」
「っべー。マジでブイブイ言わせてたと思っててサーセン的な」
「いやしかし、お互い相手しか知らないってマジ運命」
 グランサイファーの談話室を出て廊下を歩いていると、食堂で妄想トークを繰り広げていたローアイン君達に捕まった。最初は普通に恋バナに付き合ってたんだけど、いつの間にか話題はそっちの方へ。
 「あのクールビューティールムさんを虜にさせるテクがあるんすよね?」とか「若い頃の武勇伝聞きたいっス!」とか。僕のイメージなんでこんななの?
「あ、でもそれって結局、体の相性バツグンって事じゃね?」
「たかしー」
「エルっち冴えてるー」
「どうだろう。他の人とした事無いからわからないや」
「ヒュ~」
「なんかもうお腹いっぱいっすわ」
「それな。なんつーかこう、お幸せに」
 謎に祈られて、目的地に到着したので僕達は別れを告げる。
「ローアイン達と何話してたんだ?」
「んー、恋バナとか?」
「シモの話か」
「スツルム殿にまでそういう評価されてるのちょっと凹む」
 まあ当たってるんだけど、と横目で見ると、目が合った。
「今日する?」
「お前それしか頭に無いのか?」
「いやこの後の仕事の事も考えてるよ」
 港を出て歩き出す。一通りが少なくなってきたところで、マントを掴まれた。
「する」
「素直でよろしい」
 今日はスローセックスもどきで限界まで焦らそうかなあ、なんて考えていたら、道を間違えたみたいで依頼主に会うまでに三回も刺されてしまった。

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