第2話:恥ずかしがってちゃ駄目です [3/3]
「それさあ、いつやってるの? いつも僕と一緒に居るのに」
慣れた手付きで己の穴に細い指を差し込み、控えめに喘ぐ少女に問うた。てっきり核や胸を触るだけしか出来ないと思っていたのに。
「お風呂? トイレ? それとも僕が寝た後にベッドで……」
「うるさい! ほら、見せただろ! 続きを教えろ!」
「せっかちだなぁ。おっぱいとかは自分じゃ触らないの?」
言いながら僕がその先端を指でなぞる。言葉にならない小さな悲鳴が漏れた。
「こんなに敏感って事は自分で開発してるよねぇ~?」
「い、言うな……」
「何を言われても狼狽えないようにしなくちゃ駄目だよぉ」
なるほど、言葉攻めが効く。僕はスツルム殿に馬乗りになり、胸の大きさに対して小さめの乳首を摘んだ。指で転がしながら何を言おうか考える。
「痛い……」
「そう? もうちょっと強めの刺激でも我慢できた方が良いと思うな」
優しくする必要なんてない、と己に言い聞かせ、胸を弄る手を止めないようにする。スツルム殿が自分で弄っていた手は僕の脚の下で止まっていたが、まあ良いだろう。
片方の手を胸から外し、代わりに弄っていた場所を口に含んだ。空いた手をスツルム殿の核に押し当てる。
「あっ!? だめ、そこ、あんっ!」
経験がどうとか愛情がどうとか関係無く、肉体が正常であれば誰もが快楽に堕ちるそこを容赦なく責め立てる。やめさせようとスツルム殿が腕を掴んで爪を立ててきたが、もう片方の手で逆に拘束した。
理性を失うのが怖いのか、はたまた理性を失った顔を僕に見られるのが嫌なのか。どっちでも良い。これで懲りてくれ。
「あっ、うっ、んん、あっ!」
一定のリズムで喘いでいた声が一際大きくなり、止まったのを見計らって僕も刺激をやめた。呆けた顔で、まだ体に残った快感の名残を味わっている彼女を残し、僕はシャワールームへ。
こんなの、僕が続けてられないぞ。膨れ上がった劣情を自分の掌で素早く処理し、落ち着いた所で部屋に戻る。スツルム殿も正気を取り戻した様で、顔を真っ赤にして布団の下に隠れた。
「シャワー浴びといで。今日はもうおしまい」
昼寝しよう、と思ったが、あれからずっとダブルベッドの部屋に泊まっていて、そうするにはスツルム殿の隣に寝転がるしかなかった。スツルム殿は布団の半分をかけてくれようとしたが、暑いので断る。
「その……変じゃなかったか?」
「イク時の顔なんて皆変だよ。それより、女の人はその時間が長いから、本当にイッっちゃうと情報を訊き出す側には不向きかもねえ。演技でイッた振りする練習かな、次は」
適当に冷たく突き放す。とはいえ、核を弄られてイクなというのは女性の体の構造上厳しいと思うし、やっぱり危ないよなあ。
「次、あるんだな」
スツルム殿が起き上がり、僕を見下ろす。
「良かった」
彼女の背中がシャワールームに消えた後、僕は頭を抱えた。
次に繋げてしまった。もう少し作戦を練らないといけないのかもしれない。
悶々としている間に僕は寝入ってしまったようで、結局、良い案など浮かびはしなかった。
♥などすると著者のモチベがちょっと上がります&ランキングに反映されます。
※サイト内ランキングへの反映には時間がかかります。