「とりあえず、ルナさんの本を読んだ事は、ラカムには内緒にしとこうね」
「わかってるよ。ラカムうるさいんだもん」
「じゃあこの話はおしまい」
「やっぱり作り話だよねー。裸で抱き合ったら赤ちゃんが出来るとか。キャベツ畑で拾ってくるんでしょ?」
「え」
「待って、そんな絶望的な顔しないで。冗談冗談」
「よ、良かった……(異性の子供に一から性教育しないといけないのかと思った……)」
「……あいつら何を話してるんだ? ドランクがさっきから頭抱えてるが」
「ラカムは聴かない方が良い」
「は? おいスツルム、そりゃどういう事だ?」
「お前の幻想を打ち砕くことになるぞ」
「で、スツルムとはどうなの?」
「どう、とは……」
「当然してるんでしょ? セッ――」
「あーー!! そういう事は親しい仲でも面と向かって訊かないの!」
「面と向かってないじゃん、ドランクが耳塞いで俯いてたら」
「そういう意味じゃなくない!?」
「…………」
「聴かない方が良かったろ?」
「いや、あまりにも平常運転で拍子抜けしただけだ……」
「これが平常運転なのか……」